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国際博物館の日 International Museum Dayを広報視点で考える

毎年5月18日は「国際博物館の日」ということで、今年もその日がもうすぐやってきます。国際とつく名の通り、日本でだけ実施されている記念日ではありません。際博物館会議(Internaitonal Council of Museums -ICOM)が制定し、グローバルに展開しているキャンペーンです。

5月18日は国際博物館の日 -International Museum Day-

日本では関東・関西の国立博物館などを中心に、この日に合わせてイベントや入場料無料などのキャンペーンが展開されています。上野などでは上野ミュージアムウィークとして複数館でイベントを開催、周辺の飲食店などで構成されている上野のれん会もタイアップしてお得なキャンペーンを実施しているようです。

広報目線で考えると、こういう記念日はプレスにアプローチしやすい!と思うのですが、意外とメディアへのリーチが少ないような…HPなどのオウンドメディアに載せて公開・周知、以上!という感じがしてしまう。(もったいない〜×2)オウンドメディアに自然検索してたどり着く人は、もうすでに「国際博物館の日」をちょっと知っていて、詳しく知りたいという下知識のある人、という気がします。博物館の日なんて知らないよというまっさらな人に情報を届けるには、メディアに取り上げてもらうか、キャンペーン実行者が広告宣伝してプッシュするしかありません。

しかし、当然宣伝するとなると広告費がかかります。広告媒体は紙媒体・TV・Web・SNSと各種ありますが、簡単で無料なんていうボランティアのような媒体はありません。そんな予算はない、というならば…広報活動をして、メディアに取り上げてもらう工夫をしてみるのも一つです。広報は少なくともプレスリリースを発表することにお金はかかりません。(リリース配信サイトを使う場合は配信料がかかりますが)

ミュージアムでプレスリリースを発表しているところは少ない気がします(国立などの大きいところは別として)。プレスリリースは企業だけが出すものではないですし、なんなら個人でも出せます。いわんやミュージアムをや、です。どんな小規模な施設であってもリリースは打てるんです。プレスリリース(ニュースリリースともいう)は社会にお知らせしたいことを情報として届けるための、誰でも使える大事な手段です。様々なコンテンツがあり、公益性の高いミュージアムには、広告宣伝より広報があっていると思うわけです。。だからこそ、活用してもらいたい!

イベントを行うことが決まったら、いつ・どこで・どんな内容のイベントかを記載した開催お知らせのプレスリリースを作成し、ターゲットになる来館者が目にしそうな媒体に直接連絡を取って、メールなりFAXなりでリリースを送付してみるのも一つです。例えば、国際博物館の日であれば、地域の住民がターゲットなら、地方紙や地域のフリーペーパー、大手新聞社の地方版のデスク、地域のTV局の生活情報担当などへ、観光客もターゲットなら、旅行情報誌や旅行サイトの編集部へ、インバウンドの外国人観光客もターゲットとするなら国内の外国人向けの英語の情報サイトの編集部など、いろんなパターンが考えられます。重要なのは、どんな来館者を想定し、その人たちに目にしてもらうにはどのメディアにアプローチすればいいか考えてみることです。

作ったプレスリリースはメディアに送付するだけでなく、自分の施設のウェブサイトにもアップしておきましょう。プレスリリースはその団体・施設の公式文書の一つですので、しっかりとした活動記録にもなります。

もしその時はメディアにも取り上げてもらえなくても、継続してアプローチして、色々情報提供してくれるミュージアムだと認知してもらえれば、関係性も築きやすくなりますし、自分たちの広報ノウハウも蓄積して、広報活動のベースができていくはずです。

そう、意外に広報は地道な活動です。なかなか結果も出なかったりしますし、小さい企業だとネタ切れだーなんていう状態になることもあります。でも、ミュージアムはその点コンテンツはたくさんありますし、切り口を変えればネタ切れになることもなく、とても広報向きです。

今年の国際博物館の日のテーマ“Museums as Cultural Hubs: The future of tradition“(「文化をつなぐミュージアム―伝統を未来へ」)が示したミュージアムの方向性ー今日の社会課題に積極的に関与し、より深くコミュニティと繋がり、広くグローバルに開かれるネットワーク志向にも、広報はマッチするのではないかなと思うわけです。広報は英語ではPublic Relationーまさしく「公けとつながる」ネットワークそのものの意なのですから。

 

次はプレスリリースのお作法、リリース配信サイトについて紹介したいと思います。

 

本日はこの辺で。

 

 

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